うさぎ 家庭健康診断


ウサギのような弱い立場の生き物は、
具合が悪くてもそれを隠そうとする本能のようなものが備わっていると言われています。
しかし、良く観察していると言われているほど隠すことがうなくはないことに気づくと思います。
それでも小さい変化であったりしますので具合の悪さを見つけるのは、
それなりの「コツ」のようなものが必要となってきます。
「あれ?何かおかしいなぁ?」とか、
「いつもと違う行動をする」とか、
そのようなちょっとした異変を感じたら動物病院に連れて行って、
健康診断のつもりで診ていただくことをお勧めします。
やはり病気は早期発見早期治療が大切です!

そんな些細な変化を見つけるお手伝いをするためにこのページを作ってみました。

また、こんな症状があったらどこかが悪いなどの推測や対処の仕方も少し書いてみました。
ただし、あくまでも可能性の域を出ないことをご了承ください。


「目は口ほどにものを言う」とは良く言ったもので、
ウサギの体調の変化を見つけるには目を見ることが一番役に立ちます。

 「お腹すいたよー!」
 目がキラキラ!

 ルドルフ



健康なウサギは目がキラキラと輝いています。
一番分かりやすいのはお腹がすいておいしいものを催促しているような時です。
また、好奇心旺盛でイタズラをしているような時も目がキラキラと輝いています。

反対に何か調子や具合が悪いときには目もどんよりと曇った感じになってしまいます。
何らかの原因でお腹が痛かったりどこかが具合悪いような場合には
ちょっと目を細めているような仕草が見られる場合もあります。
また、目の色が薄く感じられたり、涙が出ていたり目やにがついていたりもします。
うちの心臓病ウサギ、ルドルフは
心臓の調子が悪いときには目が二重になったような感じに見えます。

涙や目やにがある場合は目の病気(結膜炎等)の場合ももちろんありますが、
歯が悪くても涙や目やにが出る場合があります。
目の異常で病院で診ていただくときは必ず同時に歯も(口の中の視診)もお願いしましょう!

・目の輝きが悪い場合何らかの不調があるかも知れません。
・目は体全体の調子を示していると思われても良いでしょう。
・目のふちが赤くなっている場合には何らかの炎症の可能性もあります。
・目の色が白っぽい何か濁った感じがする場合は、
 白内障や緑内障の可能性もあります。
・目の大きさや、出っ張り方が左右で違ってきたりするときには、
  何らかの神経症状の前兆や歯の異常があることも考えられます。

白内障は目が白く濁ってきますが、
目の奥の部分で(水晶体の奥の部分)白濁が起こると、
見た目で白濁が分かりにくいことがあります。
なので、何か目の輝きがおかしいとか、少し目が濁ったような感じがした時は、
動物病院で目の検査もお願いしてみると良いかと思います。
また、若いウサギで白内障になった場合は(若年性の白内障)
エンセファリトゾーンの感染(寄生)の疑いもあります。

その他の目の異常として瞬膜が出ている場合があります。
瞬膜とは、目頭の部分にある半透明の膜のようなものです。
普段はまぶたに隠れていてほとんど見えませんが、
何らかかの原因で目が痛いときには眼球に覆い被さるように出てくることがあります。

ウサギは目が大きく飛び出しているので、
目の病気は、ちょっとした眼球の傷とかも含めて多い病気です。
牧草が目に刺さったりキャリーバッグでの移動中に目をぶつけてしまったりすることもあります。


鼻と口

鼻水が出ていると「おや?鼻が悪いのかな?」と思われると思います。
が、鼻水=鼻の病気とは限りません。
目の病気で、涙が多く出ていると鼻涙管を通して流れ落ちる涙が鼻水になって出てきますし、
歯が悪いときにも鼻水が出る場合もあります。
また、何らかの感染症でスナッフル症状のようなものの場合もあります。

ちなみに「スナッフル」=「パスツレラ感染症」と言われたりしますが正確にはそれは正しくありません。
「スナッフル」とは、
人間で言うところの「クシャミが出る」と言うような状態を指しているようなもの、
症状の名称であり病名ではありません。
スナッフル=パスツレラの感染症だと思い込んでしまうと、
本当の原因を見誤ることもありますので、十分注意が必用かと思います。

 呼吸の検査

 鼻先にガラス板(顕微鏡用のスライドグラス)をあてて、
 ガラスの曇り方から呼吸の状態を診断します

口の異変と言えばヨダレがあります。
ヨダレが出ているとそれをぬぐおうとして前足の内側が汚れていたり、
ベタベタしているかもしれません。
その前足や口のまわりの毛がハゲているかもしれません。

ヨダレが出ている場合の原因として一番に考えられるのも歯の異常です。
歯がトゲ状に尖ってしまっている場合、口の中や舌を傷つけてしまいます。
口の中の痛みのせいでヨダレを流してしまうこともあります。

または、車や電車等の移動で、
乗り物酔いのような状態になってもヨダレや鼻水が出てしまうウサギもいます。
また特異な例ではありますが、
脊髄の何らかの病気で背骨が痛い場合にもヨダレが出てしまうこともあるようです。

その他呼吸の異常があります。
夏、暑くて呼吸が荒くなることはありますが、
かつ、ぐったりしていたりすると熱射病や熱中症の危険性も考えられます。
熱射病熱中症は致死率のとても高い危険な病気です。
熱射病や熱中症にかかるとぐったりして呼吸が荒くなったり、
熱が高くなったり神経症状が出てしまったりして、
あっという間に多臓器不全になり死亡することもあります。
真夏はもちろんですが、
6月頃の梅雨時が動物病院で一番熱中症の患者さんが増える時期だそうです。
6月頃だとまだ夏用の毛に毛替わりしていない時期ですし、
急に暑い日があったり油断しがちです。
夏の時期にそのような症状が出たら動物病院へ連絡を取り、
体を冷やす方法などの対処法を聞きつつ、
急患として動物病院へ急いでください!!

熱中症以外でも
呼吸の異常は重大な病気のサインであることが多いです。
体のどこかが痛い(それもかなり)場合。
肺に水がたまった、肺に炎症(肺炎)や腫瘍がある等、
どれも呼吸が荒くなっている場合は危険な病気の現われのサインだったりします。
もしも呼吸が荒い等の症状が見られた場合はすぐにでも動物病院で至急診ていただきましょう!

呼吸の異常には「呼吸困難」な状態もあります。
「努力呼吸」とも言われますが、
呼吸が荒いとかそんな単純なものではありません。
あえぐように、鼻も口も開いていて目も真剣な眼差しになってしまうような大変なものです。
これも「救急」として扱い動物病院に急いでください!


 食欲あるのが一番!

上記にもいくつか歯について書いてきましたが、
ウサギがかかる病気の中でも歯の病気の発症率は高い位置に属しているかと思います。
歯が悪くなっているときの症状や見つけ方にはいくつかあります。

1)食欲が無い、または偏食する 食べる速度が遅くなる
2)必要以上に口をモグモグしている(歯軋りをする)
3)ヨダレを流している(ヨダレを拭く前足が汚れていることもあります)
4)涙を流している
5)鼻水が出ている
6)目が飛び出している
7)食餌を摂る時に顔が上に上がり、天を仰ぐような格好で食べる
8)顔面に腫れ、膿瘍(ウミ)ができる
9)斜頚を起こしている

このような症状が見られたらすぐにでも獣医さんに診ていただきましょう!
その場合「歯が悪いかも知れないです」と、一言獣医さんに伝えてみましょう。
また、健康診断で診ていただく時にも必ず口の中、歯の視診もしていただきましょう!
歯は「ウサギにとって命」です。

ご家庭でできる歯の検査

ご家庭でも歯の状態の良し悪しを調べる方法もあります。
奥歯を見るには特殊な器具(耳鏡)等を使わないと見ることはできませんが、
前歯だけならば直接見ることができます。
奥歯も簡単に調べる方法もありますが、
下手をするとより悪化させてしまったり、
口の中を傷つけてしまう恐れもありますのでここではご紹介しません。

前歯はウサギの唇をめくってみて状態を見てみましょう。
歯が健康なウサギは、白く輝いた歯をしています。
(以前よりも)少し半透明な感じ、青白いような、色が薄くなっているような、
なにか色が違っているような感じがした場合は、
歯の根の部分の組織が痛んでいるかも知れません。
また、黄色っぽかったり、茶色がかった色をしているのも良い色ではありません。
変色している場合は虫歯の可能性もあります。
フルーツを与えていたり、ペレットの種類によっては
黄色や茶色がかったように着色してしまうこともあり、これも良いことではありません。

「前歯に横方向」にスジが見られることがあります。
それは、その時期に
(ウサギの歯は常に伸びていますが、その部分の歯が作られた時期に)
何らかの食欲不振によるカルシウムの不足があったのだと思われます。
それは、直接的に歯が悪いと言う状態ではありませんが、
やはり病院で歯の状態をきちんと確認していただくことをお勧めします。
また、そのスジの状態が長い間続いていたり、消えなかったり、
何本ものスジができているような場合は、
歯自体も悪くなっている可能性もありますし、
他にも、胃腸や食生活の問題が隠れている可能性もあります。
歯だけでなく全身状態も、
きちんと病院で診ていただいた方が良いかと思われます。

前歯を見て何らかの異変を感じられた場合、
実は奥歯にその原因があることが多々あります。
または、奥歯も悪くなっていることがあります。
前歯だけが悪くなっていることの方が少ない、と思われても良いかと思います。

どのような病気でもそうですが、
特に歯については日頃の予防がとても大切です!
それには何よりも、歯に良い食生活を心がけることだと思います。


 耳が白いウサギは、血管が透けて見えます

耳はウサギにとっての放熱板の役割もしています。
また、血管が多く通っていますし、その血管が透けて見えるので、
血液検査の採血も耳から行われることもあります。
(足の血管からも採血することもあります)
そんな耳からも健康状態を見分けることができます。

まず色ですが、健康状態が良いときには薄いピンク色をしていたりします。
血圧が下がっていると色も白っぽくなりますし触ってみると冷たくなります。
もちろん気温によっても赤くなっていたり白っぽくなっていたりもします。
体温や、血圧を感じ取ることもできますが、
あくまでも目安程度だと思われてください。
また、循環器系の病気やその他何らかの病気の関係で血液の流れが滞っていたりすると、
耳の色が紫色のような濁った色に感じられることもあります。

その他の耳の異常としては、耳にダニがつくこともあります。
そうなると痒がっていたり、赤くなっていたりします。
ダニなどの駆虫はある種の駆虫薬がウサギに合わないことで死亡例も存在しますので、
素人判断でしようとせずに必ず獣医さんに診てもらいましょう。

また、内耳の感染症から斜頚になることもあります。

また、特異な例としては、
斜頚などの神経症状の前兆として、
片方の耳だけが倒れていると言う状態になることもあります。


首が曲がってしまう「斜頚症状」があります。
神経症状の現われのひとつの状態です。
同時に回転(ローリング)を起こしたり、
食欲不振、瞳がピクピクと動いてしまう「眼振」などの症状が現れます。
原因は、原虫が感染する「エンセファリトゾーン症」や、
脳内の何らかの病気(脳血栓、脳梗塞や脳出血など)
内耳の炎症や、熱中症や歯が原因でも斜頚が起きてしまうこともあります。

現在、ウサギ達の主食になっているペレットや牧草などの乾燥した食事内容だと、
常時脱水状態になっていて、いわゆる血液ドロドロ状態になっている可能性が高いので、
そのために血管内に血栓ができやすい可能性も考えられます。
その血栓が脳内の血管に達して脳血栓を起こし、斜頚になる可能性があります。
ウサギが斜頚になる原因はその脳血栓が一番多いのではないか?と言う説もあり、
私個人的にもそう思っています。

また最近では、エンセファリトゾーンの感染(寄生)では斜頚にはならないと言う説もあります。

いくつかの可能性は考えられますが原因を特定することが難しい場合が多く、
原因が特定できないだけに治療も手探り状態になります。
また、ご家庭での看護も根気や工夫が必要になる場合があります。

神経症状について

そのような「神経症状」の前兆もいくつかあります。

・耳が片方たれている
・顔を洗う時に片方の前足だけで洗う(ふらついてしまう)
・食糞をしようとして転ぶ
・なんとなく覇気が無い、目つきが悪い感じがする
・食欲が無い
・歩く時に足がもつれる 転ぶ
・目の大きさ、飛び出し方が左右で違ってきた(脳圧が高まってきている)
・顔つきがなんとなく変わってきた(顔がむくんでいる)

このような症状が見られた場合は、注意が必要だと思います。

脱水状態の簡単な見分け方

首筋で簡単な脱水状態の検査をすることができます。
頭の後ろの首の部分の皮をつまんで引っ張り、ねじるようにします。
そうしてポン!と指を離すと首の皮は元に戻りますがその時のスピードで脱水状態かどうか判断ができます。
その皮の戻り方やスピードについては、個体差があるので、
日頃から経験しておかないと分かりにくいですが、
ゆっくり戻ると脱水状態の可能性が出てきます。
ただし、単に胃腸内だけの脱水状態であった場合は、
この方法は当てはまらないのでご注意ください。
何かの病気で、水分が足りているかどうかの判断の目安として使うことができると思います。




胸の病気と言えば心臓病と肺の病気になるかと思います。
どちらもかなり重篤な病気ですが、早期発見は困難な場合が多いかと思います。

肺の病気では、肺炎や肺ガンなどがありますが、
症状としては呼吸が荒かったり困難になっていて発見できます。
しかし、そのような症状が出てきている場合は、
すでに重症な場合も多く、治療も困難になってしまうこともあります。

肺炎は、直接な原因と言うよりも、
何らかの病気を持っていて体力や免疫力が落ちてしまっている場合に
合併症のような状態で発症してしまうことが多いかも知れません。

肺ガンはメスのウサギで避妊手術をしていない場合、
子宮ガンからの転移する可能性がかなり高いものになります。
肺ガンは、現在のところ外科的などの治療法が無く、
呼吸が荒くなったり困難になってきたら、
残念ですがそれほど長くは持たないかも知れません。
メスのウサギの場合子宮ガンからの肺への転移が多いため、
避妊手術もその予防のひとつとして考えておくのも必要かも知れません。

心臓病

うちの月ウサギのルドルフは心臓病でしたが、
なんと「ウサギには心臓病は無い!」とまで言われています。
ウサギだって心臓はちゃんとあるので心臓病が無いわけはありません。
動物病院で教えていただいた統計ですが、
実際に他の動物、犬猫などが心臓病になる確率とウサギが心臓病になる確率では
それほど違いがないそうです。
しかしウサギの心臓病の発見が困難であるために、
治療が進まないのが現状だと思います。

心臓病の予兆のような症状は
現在はまだはっきりとしたものが臨床的に確立されていません。
以前よりも大人しくなったとか、呼吸が荒いとか疲れやすくなったなど、
なんとなく異常を見受けられることもありますが、なかなか判断しにくいところだと思います。
ウサギの心臓病の情報がとても少ない中、
経験したり、見聞きしたりしたことをまた別ページで書き出しています。
「ルドルフの心臓病レポート」
心臓病についてはそちらをご覧ください。

心臓病の診断については十分注意された方が良いところがあります。
心臓病だと診断されたウサギに3つのパターンがあるようです。

1)心臓病になっていて投薬などの治療が行われている
2)心臓病なのに治療が行われていない
3)心臓は悪くないのに心臓病だと診断され本来は必要の無い投薬などの治療をされている

のような現状が見受けられます。
心臓病になってしまったのならば早めに投薬などの治療を進めると、
明らかに調子が良くなった、と言うウサギは多くいます。
しかしまだウサギの心臓病の治療法がきちんと確立されていないことから、
心臓が悪いと診断されながらきちんと治療が行われていないこともあります。

それよりも悲劇なのが実際は心臓病ではないのに間違われたり、
または故意だと思われる間違った心臓病だと診断され
意味の無い治療を続けられているウサギも存在します。
これは昔から犬猫でも行われている
インチキな悪徳獣医師の使う手口であると言われていて十分な注意が必要です。

心臓病だと診断が出ると手術のような根本的な治療は現在では不可能なので投薬による治療となります。
高額な薬を一生飲み続けないとならなくなりますし、
定期的な通院や検査も必要となります。
つまり獣医師にとってはそのウサギが生きている間「儲けのタネ」になります。
また「心臓が悪いから・・・」と言う理由で麻酔がかけられないとか、
(心臓以外での)手術もできなくなるとか、面倒な処置を拒否することもできるようになります。
あまり移動などで動かしてはいけないと言われ、
セカンドオピニオンとして他の病院へ転院することもしにくくなります。
さらに悪徳なのは長期間利尿剤を飲まされて、
体内のカリウムのバランスが崩れることで本当に心臓病になってしまうと言うような
獣医師さえ存在すると言うウワサもあります。

ウサギの心臓病の診断や治療がきちんと確立していないこともありますし
心臓病なのに治療をしてくれない(できない)不勉強な獣医師や
心臓病を作り出すようなインチキな獣医師も存在しますので、
ウサギが心臓病だと診断された場合にはセカンドオピニオンとして、
また違う動物病院で診ていただくことを強くお勧めします。


お腹

お腹が、なんらかの原因で痛いような場合は、
なんとなく、おとなしくなる場合が多いようです。
動きが鈍かったり、どこか隅でじっとしているようなこともあります。
また、わき腹の部分がへこんでいたり、オシリを持ち上げるような寝方をする場合もあります。
オシリを持ち上げるような寝相をする場合は腎臓や膀胱に結石があり、
それが痛むのかも知れません。
結石の場合は非常に痛いので、体がブルブル震えていたり、
呼吸が速く荒くなっていることもあります。
結石による痛みはすさまじく、その痛みから亡くなってしまうこともありますし、
尿管や尿道に詰まってしまうと水腎症(腎臓が肥大する)や、
膀胱の破裂のようなことにもなりかねませんので、
お腹を痛がる上に血尿が見られるような場合は注意が必要です。

メスのウサギの場合、
血尿だと思われいていて実は子宮からの出血の場合が多々あります。
子宮系の病気の場合(蓄膿症、水腫、腫瘍等)
お腹がポッコリと膨れてしまうこともあります。
「最近、太ったのかなぁ?」
と、勘違いされることもあります。
また、ホルモンの異常が起きるからでしょうか?
子宮系の病気になると、かえって食欲が以前よりも増してしまうこともあり、
そのような状態が見られた場合も要注意です。

お腹の調子が悪い場合は(胃腸の具合が)食べなくなっていたり、
下痢や便秘になっていることが多いので、胃腸の不調を見つけるのは簡単だと思います。

また、お腹の皮膚にシコリができることもあります。
メスウサギならば、乳腺にできる腫瘍もあり、
日頃からお腹を(だけでなく、全身も)よく触ってみると発見が早く、
それだけ治療も早くなることになります。


尿と便

野菜を主食にすると便は黒く、やや小さめになります。
牧草を主食にすると便は茶色く、大きめで乾燥したパサパサした感じになります。
ペレットを主食にすると便はペレットの色になり、大きさは野菜と牧草の中間あたりの大きさになります。
大きいことが良いことだと思われていらっしゃる方が多いですが、
大きければ良いと言うものではありません。
下痢や便秘は見た目でも分かるので、それぞれ対応すればよいかと思います。

下痢が定期的に続いたりするような場合は「コクシジウム」(腸や肝臓に寄生する寄生虫)
が寄生している場合もあるので、念のために検便もしていただきましょう!

より胃腸の具合が悪い場合や、腸への細菌感染、炎症などの場合、
白っぽい、半透明な感じのウンチが出ることがあります。
それは、腸の壁が炎症で崩れて排泄されているものです。
そのようなウンチを見つけた場合もすぐにでも診ていただきましょう!

病気とは言いがたいですが、
定期的に下痢や軟便や盲腸糞を残す状態が続くことがあります。
そのような場合に考えられるのは、

1)タンパク質の過剰摂取(盲腸糞を残します)
2)腸内の有用細菌のバランスが崩れている
3)肥満で、体内の臓器に脂肪がついていて胃腸を圧迫している
4)メスのウサギの場合、子宮が腫れていて腸を圧迫している

等も考えられます。
特に胃腸に異常が見られないのに定期的に軟便が続くような場合は、
再度食事内容の検討をされると良いと思います。
2)の腸内の細菌バランスが崩れているような場合は、
下痢や軟便をしていなくてもバランスが崩れている場合もありますので、
健康診断をしていただく時に検便をしていただいて確認されるのが良いと思います。
腸内の細菌バランスが悪いと診断された場合、
整腸剤(乳酸菌やビフィズス菌の)を与えると効果があるとされていますが、
それだけでは腸内細菌のバランスを良くすることはなかなか難しいことが多いようです。
肥満の場合は内臓脂肪が腸を押してしまい、
消化不良のような状態になってしまうこともあります。

粗相する

今までちゃんとトイレの場所をおぼえてくれていたのに、
突然、色々な場所に粗相をし始めることがあります。
その場合もどこか具合が悪いことがあります。

何らかの腎臓の病気になると、
例えば腎不全のような場合は、多飲多尿になることがあり、
そのせいでオシッコを我慢できなくなり、あちらこちらに粗相をすることもありますが、
腎臓とは全く関係の無いところで、具合が悪くなっても、
粗相をし始めることがあります。
ウンチをポロポロとあちこちにまきちらすように粗相する場合は、
もしかしたら胃腸の具合が悪いかも知れません。
腸の動きが悪くなっていたりすると、
自分の意思と関係なく、ウンチをポロポロと落としてしまうことがあります。

血尿

トイレに出血を見つけ発見することになると思います。
ただ、見た目では普通の尿であっても、
尿検査をすると血尿の反応が見つかることがあり、
血尿=赤い尿、とも限りませんのでご注意ください!

オスのウサギの場合は、
血尿の原因として一番可能性が高いのが腎臓や膀胱の結石だと思います。
結石があるゆえに膀胱炎になることも多く、
膀胱炎になっていても血尿が表れることがあります。
避妊していないメスのウサギの場合は、
血尿だと思われていても実は子宮からの出血の可能性も高く、
メスの血尿の場合は、必ず子宮の状態も診ていただきましょう!

結石の大きさや状態によっては血尿だけが見つかることや、
膀胱炎になったりと色々な症状が出る場合もあります。
その石の大きさや場所によってはかなりの痛みを伴います。
ウサギはその痛みだけで死にいたる場合もあり、
結石と言えども十分に注意が必要です。

血尿を見つけた場合、
まず飼い主さんだけが動物病院に行って(ウサギを連れずに)相談してみましょう。
尿検査のために「ウロ・キャッチャー」と言うものをいただくことができます。

 ウロ・キャッチャー

ちょうど大型の綿棒のようなもので、それにオシッコを吸収させて病院に持参します。
ウロキャッチャーの使用法、
採尿をする場合には注意点がいくつかありますが、
どのような尿検査をするかによって違ってくるので、
獣医さんにご説明をうかがって行ってください。
ウロキャッチャーに吸収させたオシッコを持参するときに
改めてウサギも連れて行けば二度手間を回避することができます。
この方法は検便にも共通していて、
ウサギを連れて行く前に検便だけをお願いしてみるのも良いかと思います。
また、検尿検便用のオシッコウンチは、
なるべく新鮮なものを持参しましょう!

また家庭で簡単な尿検査をすることもできます。

尿試験紙

血尿の検査をしたい場合は「潜血反応」を検査できるものを購入しましょう
上の画像の試験紙は「潜血」「尿タンパク」「尿糖」の3種類の検査ができるものです。
尿試験紙は、普通の薬局で購入できます。
10枚入りで1000円程度、お徳用の50枚入りでは3000円程度です。
検査するときの注意点ですが、新鮮なオシッコで検査すること。
また、一部のペットシーツでは尿試験紙が何らかの反応を起こすのか?
ペットシーツにこすりつけて尿を採取すると、
無いはずの潜血反応(血液反応)が出てしまうことがあります。
尿の検査をするときにはご注意ください。

安価な方法として「過酸化水素」(オキシドール)の反応を利用する方法もあります。
過酸化水素は血液と反応し泡が出るので、
尿に過酸化水素をかけて泡が出るようだと血尿が出ている、となります。
ただ、この方法はどの程度の血尿が出ているのかは分かりません。
正しく検査をしたい場合はやはり尿試験紙を使用しましょう!

尿検査紙で尿タンパクも検査できるものがありますが、
健康なウサギでも多少(プラスマイナスからプラス程度)の
タンパク尿反応が出てしまう場合があります。
それ以上の値が出た場合は心配ですが、多少のタンパク尿は普通だと憶えておいてください。

血尿の画像 (注意 血液の画像なので苦手な方はご遠慮ください)

カルシウム尿

ウサギは腎臓に結石ができることが多いと言われています。
ウサギのカルシウムの吸収代謝は独特なものがあり、
摂取したカルシウムのあまった分を尿として排泄します。
そのために、腎臓にカルシウムがたまりやすくそれが結石となることがあります。
予防のために、カルシウムの少ない食生活を!と勧められていることがありますが、
そう単純には割り切れる問題では無い、と考えています。
一生歯を伸ばし続けなくてはならないウサギには、
それなりにカルシウムも必要なはずですし、
低カルシウムから、骨粗鬆症のような状態になってしまう可能性もあると思います。
また、ウサギは、骨にあまったカルシウムを蓄えておくことができないので、
反対に言えば、毎日、ある程度のカルシウムを摂取しないとならなくなります。
カルシウム過剰も、問題だとは思いますが、
それ以上にカルシウム不足の方が重大な問題となりうると思っています。

カルシウムが足りているかどうかのひとつの目安として、
週に1〜2回、カルシウム尿を排泄する程度がちょうど良い、と言う説があります。

カルシウム尿の画像

このようなカルシウム尿を、毎日のように排泄する場合は、
カルシウム過剰摂取の可能性がありますので、
食事内容を調節されると良いと思います。

また、カルシウムが不足すると、
前歯にスジのようなものができてしまうこともあります。


子宮疾患 避妊手術について

子宮の疾患はメスのウサギにとても多く発症します。
子宮ガンについては、
3才の若いウサギでさえ50%近いという非常に高い統計があります。

ウサギの子宮の病気と避妊手術については、
また別のページで特集をしていますので詳しくはこちらをご覧ください。

うさぎの子宮疾患と避妊手術
メスウサギさんの飼い主さんに考えてもらいたいこと

その他の子宮疾患では、子宮蓄膿症、子宮水腫 等があり、
どれも発症率がかなり高く、
放っておくと子宮破裂したりして死に至る危険な病気です。

子宮疾患になった場合
現れる症状としては尿路結石だと間違われる血尿があります。
でも実際は血尿ではなく子宮からの出血です。
避妊をしていないメスのウサギは、
血尿が出た場合は必ず子宮の状態も診ていただくことが重要です。
出血するようになっていると、
すでに重篤な状態になっている可能性があります。

また子宮疾患を起こしている場合
乳腺炎を発症することもあります。
過発情を起こしていたり食欲が増進したり、
反対に腫れた子宮に胃や腸が押されて食欲不振になる場合もあります。
子宮の腫れの状態によっては、
特に下半身が太ったようになることもあります。

子宮疾患は初期段階で見た目で判断することが簡単にはできない病気です。
出血等を発見した時にはすでにかなり悪化している場合がほとんどです。
放っておくと子宮破裂をまねき死に至ります。
子宮ガンは、肺に転移することが多く、
肺に転移すると治療法が無いに等しくなる危険な病気です。
元気だから大丈夫!とは言えませんし、
病気になったら治療すれば良い、の考えも、
何らかの症状が出たときには、すでにかなり悪化していることもあり、
手遅れになることもあります。

治療としては子宮卵巣の摘出手術となりますが、
高齢の場合には手術や麻酔のリスクが高まったりと、
手術自体が困難、危険になります。
やはりそれ以前に予防することが大切で、
避妊手術を行うことは重要だと思っています。

避妊手術に注意点として、
卵巣と子宮の全摘であることを必ず確認しましょう!
獣医師によっては卵巣のみの摘出で子宮を残す方法を選択することがあります。
卵巣が無ければ確率は低くはなることはなりますが、
体内に残された子宮が後にガン等を発症することがあります。
そうなるとせっかく病気の予防の意味もこめて受ける避妊手術が無駄になってしまいます。
避妊手術を受ける場合は事前に必ず確認しましょう。


ちゃんとリズムよく走り回っているか?観察してみましょう!
足を引きずるような場合は怪我や骨折。
どこかの足が遅れて出るような感じがする場合は神経症状の表れかもしれません。
また、神経症状を起こす前触れとして食糞をする時に転んでしまうこともあります。
脊髄を痛めていたりする場合に、
足先がジャンケンのグーのような形に丸めるような症状が出る場合があります。
それを「ナックリング症状」と言い注意が必要です。

ソアホック

「ソアホック」または「飛節糜爛」(ヒセツビラン)と言いますが、
要は、(主に後ろ足の)足の裏、かかと部分の毛がハゲる状態のことです。
ソアホックになっていないウサギを見つける方が難しいと思われるぐらいに、
足の裏がハゲているウサギは多く見受けられます。
原因としては、硬い床材例えばケージの床が金属製の網であるとか言われていますが、
必ずしも床が硬いことが原因とも言えないと思っています。
例えば肥満により体重が増していて体の体重のバランスが後ろ足に
より多くかかっているような場合にソアホックになりやすくなります。
また、その他の何らかの疾患にかかっていた場合も、
体のバランスが崩れますのでソアホックになることも考えられます。
高齢のウサギでは背中や腰が曲がることがあり、
そうなるとやはり同じように後ろ足に負担がかかる場合もあります。

ソアホックになっている足の裏部分から出血をしているとか膿んでいるとかなければ、
それほど問題とはならない場合が多いですが、
ソアホックになった場合は、その部分ソアホックだけに目を向けるだけでなく、
もっと全身的なこと、主に肥満にも注意することが必要だと思います。

脈をとる

ウサギの後ろ足の付け根付近、鼠径部の近くで脈をとることができます。
これはかなりの慣れが必要ですが、
できるようになると体調の変化を感じ取ることもできます。
後ろ足の腿の内側、骨と筋肉の間辺りに動脈がありますので、
ためしに触ってみても良いでしょう。


毛艶と皮膚

体調の良し悪しは毛艶にも現れます。
体調の良いウサギは、毛がサラサラとしていて、ツヤツヤとしています。
体調が悪くなると、なんとなく輝きがなく手触りも悪い感じがします。
 ツヤツヤ輝いています!

毛替わりの時期には全体的に毛がボソボソとします。
これは普通のことですが調子が悪いとその毛替わりが遅かったり、
十分に毛替わりしなかったりすることもあります。

ウサギの皮膚の一部分がハゲていたり、
その部分がカサカサとフケが出るようなことがあります。
そのような症状の場合、真菌の感染の可能性もあります。
真菌の場合なかなか完治しにくく治療には時間がかかることがあります。
ウサギの皮膚病はその他のものでも、
治療に根気が必要になる場合が多いようです。

また皮膚病は直接皮膚の問題だけでなく、
その他全身状態の何らかの病気により免疫力が落ちていたりすると、
皮膚病になることも考えられます。
例えば、循環器系の病気のせいで血流が悪くなっていたりしても、
何らかの皮膚病として現れることも考えられます。
皮膚病になった場合皮膚だけを見るのではなく、
もっと全身の状態にも注意を向ける必要があるかも知れません。
なので皮膚病で動物病院で診ていただく場合は
同時に全身的な健康診断もしていただくことをお勧めします。


体格

健康なウサギは体つきもしっかりしていて体の張りもしっかりしています。
肥満になっているウサギは、
外見だけでは、なかなかその肥満程度が分からなかったりします。
肥満で問題になるのは外観だけではなく、
体内、内臓の周りについた脂肪にあります。

例えば腸の周りに脂肪が多くついてしまい腸の運動を阻害してしまうような場合、
定期的な下痢やまたは便秘になってしまうこともあります。
また、そのような隠れた肥満が食事内容のせいだとすると、
(カロリーや脂肪分、タンパク質等が過剰な食事内容)
長期的に見て心臓病や動脈硬化を起こしてしまうかもしれません。

肥満になった場合食事内容を見直したり減らしたり運動をさせたりしますが、
それでもなかなか痩せない場合があります。
肥満になると運動量が減るのに食事量は減らなくなっていたり、
どんどんと悪循環になってしまうこともあります。

ウサギの腸内の有用細菌のバランスが崩れても、
そのように肥満になってしまう可能性があるように感じています。
ウサギの腸内にいる、有用細菌の中でも一番重要なのは「酵母菌」だと思いますが、
酵母菌等が減ったりすると、おそらく消化吸収のバランスが崩れるのだと思います。
消化吸収のバランスが悪くなる故に肥満になるのかも知れません。
ウサギのダイエットがなかなかうまく行かない場合、
一度検便して腸内の細菌のバランスを検査していただくのも良いかと思います。

上にも書きましたが、
内臓に脂肪がつくような肥満は、外見からは分かりにくいものです。
ウサギにお詳しい獣医さんならば、触診(お腹を触って)その脂肪の程度を判断していただけます。
体重だけが重要ではありませんが定期的に体重も計り体調管理をしましょう!


におい

笑われるかも知れませんがウサギの体のにおいも健康の目安となります。
体調の良いときは天気の良い日に干し、たっぷり日光を浴びた布団のような良いにおいがします。
下痢しているならば下痢のにおいがしてしまいますし、
何らかの体調が悪いときにも普段とは違ったにおいがすることがあります。
体だけでなく耳や口のにおいも注意してあげると良いかと思います。


行動

日頃と違った行動をすることがあった場合、
もしかしたらどこかが具合が悪いのかも知れません。

1)今までしたことのない場所で粗相をしてしまう。
2)お気に入りの場所以外で休んだり、寝ていたりする。
3)触ろうとすると逃げる。(普段から触らせてくれない仔もいますが(苦笑))
4)なんとなく気が荒くなっている

このような、普段と違ったような行動をとることがあります。
そんなときは、よく注意して見ていて、
何かおかしいと感じたならば早めに健康診断を受けてみるのも良いかと思います。

またかなり悪化した状態になった時に、

5)(室内飼いウサギならば)玄関に行き、何かを待っているような行動。
6)窓辺に佇む時間が長くなり、空を見上げている。

のような行動をする場合がありました。
特殊なことかとも思いますが、
同じような行動をするウサギはけっこう多いようです。

それ以外にも病状が悪化して血圧が下がったりして、
朦朧とした状態だったり、冷たい場所を求めたりすることもあり、
普段は行かないところへ行くようになったりすることもあります。


動物病院での健康診断の勧め

ご家庭でできるちょっとした健康診断をご紹介してきましたが、
いざ何かおかしなことを見つけたならば動物病院で診ていただきましょう!
また、日頃から、定期的に健康診断をしていただくと、安心ですし、
健康な状態のウサギを覚えておいていただけます。
また、獣医さんとの良いコミュニケーションも取れるようになります。
健康診断でも病気の場合でも同じですが、
大切なのはインフォームドコンセントと言われますが、
しっかりと説明を聞いてくることです。

動物病院ではどのような健康診断をしていただけるのでしょうか?

簡単なものとしては・・・

1)飼い主である、あなたへの問診。
2)ウサギの触診。体重測定。
3)聴診器による、聴診
4)口の中(歯)の、耳鏡による視診。

程度の基本的な診断でしょうか。
動物病院によっても違いますが、
ここまでぐらいが基本の診察料金に含まれる程度の診察になるかと思います。

その時点で何か異常が見つかったとか、
獣医さんのご判断であるとか、
飼い主さんのご希望があったような場合はもう少し進んだ検査となります。

5)血液検査。
6)レントゲン検査。
7)検便、検尿。

のようなものへ進んでいくことが一般的だと思います。
それぞれ飼い主さんが獣医さんとのご相談の上、
健康診断の内容をお考えになられればよいかと思います。
 レントゲン画像 
 分かりにくいですが、やや心臓肥大しています

例えばあなたのウサギが食欲が無く、動物病院へウサギを連れて行ったとしましょう。
「お腹が悪いみたいなんですけど・・・」とか「毛球症かも知れません・・・」
等と、飼い主としての診断を伝えてしまうと先生も先入観にとらわれてしまう場合もあります。
このような場合は「食欲が無いんですけど・・・」のように、
現在の症状のみをまず伝えるようにしましょう!
それから「毛球症ではないですか?」のように、
ご自分の意見も言ってみるようにするのが良いかと思います。

新しくウサギさんを迎えたら

なるべく早く健康診断をしていただきましょう!
特に仔ウサギの場合、お腹の中にコクシジウムが寄生していて、
下痢をすると命取りになりかねません。
仔ウサギの健康診断の場合は、必ず便を持参して検便もしていただきましょう!
 つむぎ 生後1ヶ月時、初めての健康診断

病院へ通うストレスについて

動物病院で診ていただきたいけど、
移動や診察のストレスを気になさる方を見受けます。
しかしそのようなストレスをあまり気にしすぎるのは良くないと思っています。
もちろん移動や動物病院の待合室での時間、
診察自体のストレスはありますが、
それよりもどこかが具合が悪かったり痛かったりすることの方が、
ずーっとウサギにはストレスになっていると思っています。

もしもウサギがどこか具合が悪いような場合は、
できるだけ早く動物病院へ連れて行くことをお勧めします。
また、どこか何かおかしいなぁ・・・。
と思われて、病院に連れて行くかどうか悩んだり迷ったり,ためらったりすることがあります。
この程度なら様子を見てみようか!?と思われずに、
迷ったらとにかく診ていただく方が良いと思います。
様子を見るのは危険な場合もあります。

それで診ていただいて何でもなかったり大したことがなかったら、
「あー、何でもなくて良かった!」
になりますし、
何らかの病気が見つかったのならば、
「早く見つかって、良かった!」
になります。
「あの時、早く診ていただけば良かった・・・」
と後悔されないよう早め早めの対処を心がけましょう!!


7.5.3の不思議

人間の子供の場合七五三はおめでたい年齢であります。
ウサギの場合も3才になると性格的にも落ち着いてくる年齢ですし、
5才になればそろそろ長寿の仲間入り。
7才になれば立派な長寿ウサギとなる年齢であると思います。

ウサギが3才頃になると、
今まではそれはそれはヤンチャを絵に描いたような暴れん坊ぶりを発揮していたのが、
少し落ち着いてくる年齢だったりします。
5才頃になると、
ここからが本当にウサギとの付き合いがおもしろくなってきます!
心も通い合うようになってきて表情や動きやその他においても「味」が出てくる年齢です。
7才頃になると老齢期に入ってきますが卓越した落ち着きを持ってきます。
もしかしたら人間よりも色々なことを悟っているのではないか?
と思えてしまうほどに感じることもあります。

でもウサギは何故かその3才5才7才頃の年齢になると、
今までは健康だったのに、何か病気を起こすことが多いような気がするのです。
それまでは動物病院なんて全く縁が無かったウサギでも、
3才頃になると歯が悪くなってみたり、
5才頃になると避妊していないメスのウサギならば、子宮に何らかの病気が発見されたり、
7才頃になるともっと重大な病気を発症してしまったり。。。

特にそれぐらいの年齢になったのならば、
見た目には何とも無いと思われても、しっかりと健康診断をしていただいた方が良いと思います。
うちのウサギ達も、その年齢の誕生日前後には、
いつもよりもより深い健康診断を受けるように心がけています。
記念撮影の気持ちで、一枚レントゲンも撮っていただくのも良いと思います。

また季節的は、3月、6月、9月、あたりが要注意であったりします。
どれも季節の変わり目、の頃で、、
毛替わりのせいでいわゆる毛球症になってしまったり、
6月の梅雨時は、かえって真夏よりも熱中症を発症してしまうことも多いそうです。
秋には、台風が数多く到来しますし、
元々具合の悪いウサギには、台風の気圧の変化が体に応えます。

ウサギは、とってもデリケートだと言われますが、
案外ずぶとく生きて行く根性みたいなのがあると思ってます。
しかし、ウサギとて無病息災とはなかなかいきません。
早期発見、早期治療を心がけることと、
それ以上に病気に負けない体力と免疫力を養ってあげてください!


健やかに長生きしてもらうために

ウサギとて長く生きているうちには何回か病気を患ってしまうことは避けられないと思います。
しかし、早期発見、早期治療で治る確率も高く回復も早くなると思います。
早期治療は獣医さんの指導のもと行いますが、
早期発見は飼い主の責任が重大です。
それには日頃の観察がとても大切だと思っています。
 動物病院での健康診断
 聴診器でお腹の音を聞いていただいています

また、良い獣医さんにめぐり合えることも
ウサギに長生きしてもらう重要な秘訣のひとつだと思います。
それにも日頃から動物病院での健康診断も定期的にお願いしましょう!

皆様のところのウサギさん達が健康に元気に楽しく長生きしてくれますように!



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